西武グリーンマルシェでの紙パックリサイクル・アクションの実施について

西武グリーンマルシェでの紙パックリサイクル・アクションの実施について

紙パックのリサイクル回収率は現在40%未満。牛乳やジュースなどの飲料容器に使われている1リットルサイズの紙パック6枚分で、トイレットペーパーが1ロール作れるほど上質な素材であるにもかかわらず、その半分以上がリサイクルされていないという状況です。

 

そこで、持続可能なフードシステムの構築を目指す『日本サステイナブル・レストラン協会(SRA-J)』は『全国牛乳容器環境協議会(容環協)』と協働で、7月15日(金)から8月14日(木)の期間中、SRA-J加盟店『PIZZERIA GTALIA DA FILIPPO』のご協力のもと、練馬区石神井公園の近郊に立地する飲食店や地域と連携した紙パックリサイクルの実証実験を行います。

 

この一環として、7月23日(土)に西武グリーンマルシェ会場内で10時から15時までの時間、紙パックのリサイクル回収と、先着100名の方にクイズラリーを実施いたします。

紙パックのリサイクルのメリットとルール

クイズラリーについて(先着100名)

「PLAY! 高架下」プロジェクトイベント会場に掲出されたポスターから クイズの答えを見つけて、西武グリーンマルシェ会場で回答した方に、紙パックリサイクルでできたトイレットペーパーをプレゼントします。

ぜひこの機会に、紙パックリサイクルを一緒に推進しませんか?

紙パックリサイクルの実証実験を実施|兵庫県芦屋市のレポートと、今後の展開について

紙パックリサイクルの実証実験を実施|兵庫県芦屋市のレポートと、今後の展開について

2022年5月18日(水)から6月17日(金)の1ヶ月間、日本サステイナブル・レストラン協会はFOOD MADE GOODの評価項目にもある「リデュース・リユース・

リサイクルの推進」を推進するため、全国牛乳容器環境協議会 と協働で、飲食店や地域と連携した紙パックリサイクルの実証実験を、兵庫県芦屋市で実施いたしました。

 プロジェクト背景

紙パックのリサイクル回収率は現在40%未満。牛乳やジュースなどの飲料容器に使われている1リットルサイズの紙パック6枚分で、トイレットペーパーが1ロール作れるほど上質な素材であるにもかかわらず、その半分以上がリサイクルされていないという状況です。

リサイクルの回収ルートはさまざまですが、家庭などからの使用済み紙パックのうち、約半分はスーパーマーケットなどの店頭回収によるものです。集団回収や市町村回収でもリサイクルが推進されていますが、まだまだ取り組みの余地があるのが現状です。

また、事業系紙パックのリサイクルに関しては個々の事業者に委ねられてしまうこともあり、リサイクルを実施できていないという飲食店も少なくありません。

そこで、兵庫県芦屋市に所在するSRA-J加盟店「ボッテガ・ブルー」と、「BAR 芦屋日記」の企画協力のもと、芦屋市の行政と連携し、全国で初めて飲食店が中心となり紙パックのリサイクル回収を推進するプロジェクトを実施しました。

どんな結果が得られたのか

各拠点から回収された紙パックの枚数は、642枚におよび、トイレットペーパーにして107個分の資源を回収することができました。全国牛乳容器環境協議会からはプロジェクトに対して、紙パックをリサイクルして製造された100個のトイレットペーパーが届けられ、地域市民のために役立てられます。

プロジェクトに企画協力した「ボッテガ・ブルー」からは、

「自分たちの使用量が明確になり、今までゴミとして出していましたが、サステナブルレストランとして紙パックのリサイクル向上に貢献でき、お客様からさまざまな声を聞くことができました。今後も継続したいと思いました」

 といったコメントをいただきました!

 

 

今後の展開について

今回の実証実験をもとに、芦屋市では事業系紙パックのリサイクルに関する今後の推進方法を検討していただく予定です。自治体ごとのSDGsの取り組みが注目される中で、この実証実験が紙パックをはじめ、他の資源においても循環が進むきっかけの一つになることを願います。

また、本企画に賛同いただき、2022年SRA-J加盟店「GITALIA DA FILIPPO」(東京都練馬区)と「ふれんちん」(大阪府東大阪市)の企画協力のもと、地域と連携し紙パックリサイクルの実証実験を行う予定です。

詳細は後日こちらで発表させていただきます。

それぞれの地域で取り組みがどのように広がるか、引き続きご注目ください!

サステナブルな都市に住むシェフは、 気候変動問題に対してどのような料理をしているのか?

サステナブルな都市に住むシェフは、 気候変動問題に対してどのような料理をしているのか?

*この記事は英国SRAのニュースを翻訳し抜粋したものです。

SRA主催「ワン・プラネット・プレート」のキャンペーンマネージャー/
アビ・エングルフィールド氏談

英国イングランドの南東部に位置する都市ブライトンは、持続可能で環境に配慮した都市としてよく知られています。飲食店・レストランの食事客がより良い食の未来のために投票することができるグローバル・キャンペーン「ワン・プラネット・プレート」の一環として、この街でサステナビリティを公言する2つのレストラン、「ラッキービーチ」と「ピュレッザ」のシェフに、ワン・プラネット・プレートの料理などについて話を聞いてきました。

フィリッポ・ロサト氏:ブライトン、ホヴ、ブリストル、マンチェスター、ロンドンに展開する「ピュレッザ」のエグゼクティブシェフ

 

■なぜ、地元の食材や低炭素の食材を使うことが「ピュレッザ」にとって重要なのでしょうか?

2015年に「ピュレッザ」をスタートし、英国初のヴィーガン・ピッツェリアとなりました。サステナビリティは私たちのDNAであり、温室効果ガスを大量に排出する畜産由来の製品は一切使っていません。可能な限り地元の食材を使用し、レストランでもインテリアの大半をリサイクル・リノベーションするなど、メニューの他の要素に至るまでサステナビリティを貫いています。

 

■ワン・プラネット・プレート「The One with All The Seasons:四季を彩るもの」は、どのような思いで作られたのですか?

「The One with All The Seasons:四季を彩るもの」 は、四季折々のピザを植物性食品でアレンジしたものです。最も重要なのは、従来の生ハムの代わりに、私たちが開発したスモークビーツのカルパッチョを使用したことです。これは、伝統的なナポリ料理を尊重し、敬意を表しつつ、植物由来の新しい食材を使用するという、私たちの大きな目的につながるメニューです。そして、数年かけて開発したヴィーガンモッツァレラチーズは、私たちの最高傑作です。

■ナッツ類も排除した理由は何ですか?

ナッツを取り除いた理由は2つあります。第一に、主にナッツは地球の裏側から空輸されるため、環境的にサステナブルではありません。もう一つは、私たちは、食事に制限のある方など、あらゆる選択肢を持つ方を受け入れるレストランであることを誇りにしているからです。ナッツ類を取り除いたことで、アレルギーをお持ちの方にも、より多くのメニューを楽しんでいただけるようになりました。

 

■ワン・プラネット・プレート ピザには、どのプラントベースのカクテルが合いますか?

私たちのピザの中でも、「The One with All The Seasons:四季を彩るもの」は、最も伝統的なイタリアンレシピの一つです。ピュアッツァ・スプリッツは、クラシックなアペロール・スプリッツにフレッシュなエルダーフラワー・ジュースを加えたもので、まさにイタリアの伝統的なカクテルです。ブライトンの晴れた日に、ピザとこのカクテルで目を閉じれば、そこはもうナポリそのものです。

ルーク・ラーション氏:「ラッキービーチ」ヘッドシェフ

 

■サステナブルな食事は、メニューにどのように反映されていますか?

サステナブルな食事が、私たちのすべての行動の背景となっています。私たちは10年以上にわたってサプライヤーと長年の関係を築き、常に新鮮な地元産の食材を使ったメニューを提供できるようにしています。

 

■サステナブルな料理を作る際に、最も苦労することは何ですか?

価格設定に対する顧客の見方を克服しなければならないこと、市場ではニーズが低い肉や魚を使用すること、あまり知られていない野菜を勧めていくこと。

 

■ワン・プラネット・プレートを作ろうと思ったきっかけは何ですか?

ビーチで旬のサバを見かけ、入手することができたので、ブライトン産のサバを使いクリスピーなサンピア、シーバックソーン、ナッツボーン産トマトのピクルスを添えました。

ラッキー・ビーチの季節のワンプラネット・プレート
ブライトン産サバ

 

■ラッキー・ビーチにいないとき、ブライトンでお気に入りのレストランはどこですか?

ブライトンの「マンジュ・トゥー」。フランス人が経営するレストランで、サステナブルをモットーにしています。

 

■他のシェフがワン・プラネット・プレートを作る際のアドバイスをお願いします。

地元のサプライヤーや農家を訪問すること。チームを巻き込んで、自分のビジネスがある地域で永続的な関係を築くことです。

■最後に、好きな季節は?

夏です。その土地で育つレタスをあらかじめ計画的に栽培しておくんです。

サステナブル・シーフードを手に入れよう

サステナブル・シーフードを手に入れよう

*この記事は英国SRAのニュースを翻訳し抜粋したものです。

最近行った調査では、英国人の40%が新しいタイプの魚介類は、レストランでしか試さないという結果が出ています。SRAのFood Made Goodのメンバーに参加することは、お客様が家庭では食べられないような地球環境に負担をかけない食事を提供するために、とても重要な役割を担っているのです。

しかし、魚介類は新しいものを紹介するだけでなく、時にはメニューに掲載するのをやめて、資源回復の機会を与える必要があります。Good Fish Guide日本の場合WWFのおさかなハンドブック)を活用することで、お客様に水産資源や生態系を保全に配慮した活動をしているという事を体験してもらえるはずです。

 

カニには気をつけて

英国では、世界で最も多くのブラウンクラブを漁獲しています。残念なことに、このカニのうち持続可能なものはわずか1%です。スコットランド西部のカニとロブスターの持続可能性が懸念されており、漁獲を避けるべき魚介類のリストに加えられています。

カニは、つぼ漁や巻き網で捕獲されます。この漁法は、比較的負荷の少ない方法です。餌をつけたつぼを海底に降ろすと、カニが中にもぐりこみ、そのもぐりこんだカニを捕獲します。そして、海底に沈めたつぼを引き揚げる際、十分な大きさではないカニは再びつぼに戻され、次の機会を待ちます。繁殖する前のものは捕まえないようにしているので、持続可能な漁業としては良い事だと言えます。

一方で、釣竿で海の最後の一匹が捕まえられることもあります。私たちは、持続可能な漁業を支えるために、資源が十分に健全であることを確認する必要があります。
そして、この漁法は影響が少ないにもかかわらず、英国周辺にいる多くのカニの個体数は十分な数とはいえません。

シェットランド産のカニは、Good Fish Guideの最良の選択に選ばれた唯一のカニです。シェットランド産のカニは、つぼの数に制限をかけたり、優れたデータ収集を行い、そしてその他の管理手段を備えています。シェットランド産のカニは、海洋管理協議会(MSC)によって持続可能であることが認証されています。同様に、MSCジャージー・ ロブスターも素晴らしい選択肢の一つです。つまり、持続可能な甲殻類漁業の可能性は非常に高く、私たちはその実現に向けて懸命に努力しています。

 

イワシを買いだめする

イワシは、完璧な魚の代表格です。イワシは繁殖が早く、幼いうちから早く繁殖し、オメガ3がぎっしり詰まっています。ヨーロッパの多くの資源は心配された低水準から回復し、では、その多くが良い選択リストに掲載されるようになりました。

北海のニシン資源も増加傾向にあります。イワシと同様、ニシンは非常に持続可能で栄養価の高い魚ですが、英国のメニューでは必ずしも人気があるとは言えません。このような小型の遠洋魚は、お米やシード類、キノコに勝るとも劣らない、最も地球に負担をかけない栄養源の一つなのですが、本当に残念です。

 

どうようなアクションを起こせばいいのか?

魚介類について仕入れ先に相談してみましょう。まずはおさかなハンドブックをご確認の上、5段階のサステナビリティ評価のうち緑色のものからできるだけ選択し、仕入れ先にお伝えください。

 

フレキシタリアンの行動変容に対応するため、お肉を使用しないメニューを加える

フレキシタリアンの行動変容に対応するため、お肉を使用しないメニューを加える

 https://www.foodmadegood.org/mix-up-your-meat-free-menus-to-cash-in-on-flexitarian-behaviour-change/

トム・タナー(SRA)著
※フレキシタリアンとは、基本は植物性食品を中心に食べるが、時には肉や魚も食べるという柔軟なベジタリアンのスタイルを取る人のこと。

肉食を控えることは、今やトレンドではなく、行動様式です。これはクォーン社(代替肉製品の食品会社)のフードサービス部門ディレクター、フィル・ソーンボロフ氏の確固とした見解です。そして、クォーン社が共同で実施したフレキシタリアンを自認する人々の意識を、深く掘り下げる最近の調査結果を見ると、フィル氏の意見に反論するのは難しいと感じると思います。

調査対象となった2,000人のフレキシタリアンの成人のうち、18~24歳の半数近く(49%)が肉を食べない、あるいは肉を減らす食生活を送っています。
では、彼らが外食をした際に何を注文したいのか、サステナビリティの問題に関してレストランに何を期待しているのか、また、CO2削減対策を伝えることは顧客を惹きつける良い方法なのか?これらの調査結果は、クォーン社と共同で作成した『The Quorn ChiQin Report』に掲載されています。

このレポートの主な内容は以下の通りです。

・52%が週に1回以上外食している
・40.3%が外食の際、半数はお肉を食べずに、プラントベースの食品を食べている
・品質、コストパフォーマンス、お肉を使用しないメニューの豊富さが大きな影響を与える上位3つのポイント
・43.6%が、外食先を選ぶ際に、環境に配慮した持続可能な取り組みや価値観を持つレストランであることが重要であると回答している
・カーボンフットプリントの削減は、ロイヤリティや来店客数の増加につながる
・48.1%が、レストランがカーボンフットプリントを削減していることを証明することを評価すると回答している

飲食業界ではよりバランスの取れたメニューへの移行が進んでいますが、多くの経営者は、肉を使わないメニューやプラントベースのメニューに関して、よりクリエイティブになることで利益を得ることができるとフィル・ソーンボロフ氏は考えています。

「フレキシタリアニズムが勢いを増し、食品業界に広範な革新をもたらしたとはいえ、お肉を使わないメニューはまだ限られています。このバラエティのなさが、フレキシタリアンの人たちや、彼らが一緒にいるグループ全体を、特定のレストランでの食事から遠ざけてしまう一番の要因だといえます。

「代替肉バーガーは、ベジタリアンと肉を食べる人の両方を取り込むことができ、多くの食品事業者にとって最初の折衷案となりました。現在では常に変化する、この客層を満足させ続けるために進化する必要があります。クォーン社と共同で作成した『The Quorn ChiQin Report』は、代替肉市場を理解するための洞察とヒントを満載したツールキットとして機能することを目的としており、意思決定者がメニューに適応し、時代の最先端を行くために役立つものです。」

このような最新の消費者動向は、Wahaca-ワハカ(メキシコスタイルの屋台の食べ物を販売する英国レストラングループ)やWagamama-ワガママ(英国にある日本料理のチェーン店)のように、少なくとも50%がプラントベースのメニューであることを誇りとする企業への追随をさらに後押しするものです。そして、より地球に優しい料理を選んでもらうために、現在世界資源研究所が行っているメニューの言語とフォーマットに関する最新の研究は必読です。