SRA「Food Made Good スタンダード」2027年版を発表
ホスピタリティ業界における世界有数のサステナビリティ評価「Food Made Good スタンダード」の重要なアップデート
ロンドン、2026年10月5日:The Sustainable Restaurant Association(The SRA)は、ホスピタリティ業界向けの主力サステナビリティ認証「Food Made Good スタンダード」の新版を発表しました。
今回の新版は、スタンダードの大規模な見直しを経たものです。EUの新たなグリーンウォッシュ規制であるECGT指令への準拠の確保、世界50人の専門家の意見を取り入れた設問の改善、スコアリング方法の更新などが含まれます。これらの変更は、ホスピタリティ業界が2027年に向かう中で、Food Made Goodが厳格かつ時代に即した、目的に適うものであり続け、世界中の事業者のサステナビリティの歩みを引き続き支えられるようにすることを目的としています。
SRAが創設し、2010年から運用されているFood Made Good スタンダードは、世界的に認められたサステナビリティ認証です。ファインダイニングやグローバルホテルブランドから、地域の居心地の良いパブ、カジュアルな飲食店、空港ラウンジ、鉄道網、カフェ、ケータリング、映画館まで、あらゆる規模・業態のホスピタリティ事業者が対象です。現在、世界50の国と地域の事業者が利用しており、飲食事業者が自らのサステナビリティの取り組みを測定し、改善できるよう設計されています。意図よりも行動を重視し、厳格な裏付け資料を求め、透明性を推進することで、業界全体にポジティブな変化をもたらしています。
なぜアップデートするのか?
Food Made Goodは、サステナビリティはゴールではなく旅である、という考えに基づいて生まれました。スタンダードは16年以上にわたり飲食業界の行動を後押ししてきており、2023年には初のグローバル版が発表されました。スタンダードが有効に機能し続けている理由は、常に進化し続けていることにあります。SRAは3年ごとにFood Made Good スタンダードを大規模に見直し、最新の社会・環境研究、政策や規制、そして多様でグローバルなホスピタリティ業界のニーズと実情を反映させています。
EUが、曖昧または誤解を招く環境・社会的な主張から消費者を守るための「グリーン移行に向けた消費者のエンパワーメント指令」(ECGTまたは「EmpCo」とも呼ばれる)を導入したことからも、今回のアップデートは時宜を得たものでした。今回の改訂により、スタンダードは認証制度としてのECGTの要件を満たし、飲食事業者にとって実践的な支えであり続けることができます。
SRAのCEO、ジュリアン・カイユエット・ノーブルは次のように述べています。「飲食事業者が日々行う選択は、自らの事業の枠をはるかに超えて影響を及ぼします。グローバルなサプライチェーンを形づくり、食べ物がどのように育てられ、獲られ、生産されるかに影響し、そのシステム全体で働く人々にも影響を与え、自然界への影響を左右します。業界への期待も変化しています。ごく地域的な食文化の保護を軸にラグジュアリーを再定義しようとする声から、チームを大切にすることの基準を大きく引き上げる大規模事業者まで。そして、慣習に挑み、より良い働き方を切り開いている事業者がいるなら、スタンダードはその進歩も評価しなければなりません。
「この1年間、SRAは世界中のさまざまな分野の専門家を集め、Food Made Good フレームワークに疑問を投げかけ、磨き上げてきました。現場で起きていること、そして事業者が次に取り組むべきことを反映させるためです。私たちの役割は、その知見を事業者が使えるものに変えることです。適切な問いを投げかけ、業態や規模にかかわらず、地域に即した実行可能なアクションを提示する。そうやって個々の行動が集団としての影響力となり、最終的にはより広い変化につながっていくのです」
専門家の知見
過去18か月間にわたり、フレームワーク、設問、スコアリング方法は世界中のさまざまな専門家によって徹底的に見直され、Food Made Goodが飲食業界のゴールドスタンダードとなる認証であり続けることが確認されました。
この意見聴取には、幅広い国や文化の視点が反映されており、世界中から50人以上の専門家が参加しました。参加者には、持続可能なフードシステム、ホスピタリティ、公正な取引慣行と労使関係、環境影響を専門とする研究者、主要NGO、業界の専門家、ほかのサステナビリティプログラムや認証制度、そしてSRAのグローバルパートナーが含まれます。特に、Green Dining Guide(台湾)、SRA-Japan、Circular Hospitality Australiaが参加しました。
このように幅広い参加者が関わったことで、Food Made Goodは包括的で厳格なだけでなく、世界の多様な文化や背景からの視点と知見を取り入れたものになりました。これによりバイアスや見落としを避けつつ、さまざまな地域、ビジネスモデル、事業規模において、フレームワークが最大限機能するようになっています。
Coffee Watchのディレクター、エテル・イゴネ氏は意見聴取について次のように語っています。「このようなサステナビリティ・スタンダードは、レストランをはじめとするホスピタリティの主要なプレーヤーにとって大きな価値があると考え、参加しました。レストランの経営は非常に大変です。コーヒーを倫理的なものにするといった難しい問題について、忙しい業界の人々が迅速かつ明確な指針を得られることは大きな助けになります。ホスピタリティ業界で、森林破壊や児童労働に関わるコーヒーを出したい人などいません。しかし、正しい行動を具体的にどう取るかは複雑です。SRAがそこを支援できるのは素晴らしいことです」
Smartfish ACのコラボレーション&パートナーシップ・リード、クリスティーナ・リベラーティ氏は次のように述べています。「改訂版スタンダードの意見聴取に協力するよう依頼されたことを光栄に思います。メキシコの小規模漁業コミュニティと直接現場で活動する私たちの組織の視点を共有することができました。サステナビリティ向上を意図していても、スタンダードはしばしば職人的・小規模な生産者に不利になったり、彼らを排除したりしがちです。Food Made Goodが公平性を重視し、フードサプライチェーンに関わるすべての人を考慮していることを称賛します」
Zero Foodprint Asiaのパートナーシップ・ディレクター、ジョエル・トーマス氏は次のように述べています。「栄養があり責任を持って生産された食べ物をより身近にするという同じ目標に向かう、志を同じくする組織と連携することは重要だと考えています。農家とシェフは本質的につながっており、Food Made Goodのようなスタンダードは、ホスピタリティ事業者が食べ物の出どころをより深く理解し、情報に基づいたより良い選択をする助けになります」
スコアリングと評価方法
スタンダードが扱うテーマに大きな変更はありませんが、今回の専門家による意見聴取は、更新されたスコアリング方法の改善と検証に役立ち、ホスピタリティ事業者にとって最も重要な課題をより重視するものになりました。また、さまざまな業態や規模の事業者により適したものになるよう設問とスコアリングが調整され、特定の重点分野における卓越した取り組みと業界でのリーダーシップを評価する新たなラベル「Highly Commended」も設けられました。
すべてのFMG申請は、体系的な審査プロセスを経ます。EUの事業者については、第三者監査パートナーであるIntertekによる追加の書類審査を導入します。EU事業者の認証の判断(認証取得の可否とスコア)は、SRAのチームではなく監査機関が行います。これにより、第三者検証に関するECGTの要件を満たす認証プロセスとなります。
利用体験の向上
SRAのチームは、Food Made Good スタンダードの申請体験全体を向上させるための改善も行いました。たとえば、事業者がポジティブな影響を生み出す道筋は数多くあることを踏まえ、設問全体に新たな選択肢を加え、世界中の現場で行われている多様な行動や取り組みをより的確に把握できるようにしました。
Food Made Goodのオンラインプラットフォームも全面的にリニューアル中で、申請プロセスが大幅に使いやすく直感的になります。1月以降、すべてのアカウントが新プラットフォームに移行します。
Food Made Good Global V2は2027年1月から適用されます。EUの事業者については、ECGT要件への準拠を支援するため、2026年9月末から新しい設問が導入されています。現在有効なFood Made Good認証を保有するすべての事業者は、次回の審査サイクルで新しい設問に基づいて評価されます。
ホスピタリティ業界を通じてサステナビリティを推進する
SRAは引き続き、環境を再生し社会を前進させる方針や取り組みを、先進的な事業者にとってより実現しやすいものにし、世界中で活力があり、レジリエントで、未来に適したホスピタリティ業界づくりを支援していきます。
Food Made Goodのような、確かな根拠に基づき行動を重視したフレームワークは、明確さ、運用上の指針、外部への説明責任、そして共通言語を提供し、法的要件を満たすと同時に、事業者が単なる法令遵守を超えて進むことを後押しします。今回のFood Made Good スタンダードの新版により、スタンダードは世界中のホスピタリティ事業者にとって引き続き有用なツールとなり、説明責任、透明性、意味のある行動がより求められる新たな時代へと進む業界を支えていきます。
本記事は、The Sustainable Restaurant Association(英国)の記事「Announcing the New 2027 Edition of The SRA’s Food Made Good Standard」(2026年10月5日、Jocelyn Doyle著)を翻訳したものです。
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