日本サステイナブル・レストラン協会臨時総会のご報告

日本サステイナブル・レストラン協会臨時総会のご報告

臨時社員総会を下記の通り開催いたしましたことをご報告します。

日時       2023年6月27日(火)9:30 – 10:00
会場      東京都渋谷区恵比寿南3-4-16アイトリアノン301

出席
代表理事 下田屋 毅
理事 安並潤(オンラインで出席)
理事 大島隆司(オンラインで出席)
理事 岩澤正和(オンラインで出席)
理事 生江史伸(オンラインで出席)
監事 西脇威夫(オンラインで出席)

 

◆会議の目的事項

【決議事項】

第1号議案 会員規約策定の件
第2号議案 パートナー規約策定の件
第3号議案 定款の変更の件
第4号議案 理事選任の件
第5号議案 監事の報酬の件

決議事項に関する資料

第1号議案 会員規約策定の件

今回の臨時総会により、会員規約を新たに策定しました。これにより、従来の会員を、議決権のある正会員とし、そのほかに2つの会員区分を新たに設けました。

▼会員規約ダウンロード
会員区分、ご請求についての詳細はご説明は、こちらをご参照ください。

 第2号議案 パートナー規約策定の件

今回の臨時総会により、パートナー規約を新たに策定しました。これにより、従来の企業パートナー、サプライヤー会員の他、生産者、NGO/NPO、ソーシャルビジネスといった組織区分を設け、より幅広い組織と共創できる仕組みが整えられました。

 第3号議案 定款の変更の件

定款第34条 理事会の議事録署名人を変更しました。

出席した理事および監事 代表理事

第4号議案 理事選任の件

生江史伸氏(レフェルヴェソンス)が選任されました。

 第5号議案 監事の報酬の件

監事 西脇威夫氏(リップル法律事務所)報酬 50,000円(年額)

 

生江史伸氏の理事就任のお知らせ

生江史伸氏の理事就任のお知らせ

2023年6月27日(火)、一般社団法人日本サステイナブル・レストラン協会の臨時総会が開催され、フレンチレストラン「レフェルヴェソンス」(東京都港区)のエグゼクティブシェフ、生江史伸氏が、理事に選任されました。

 

生江史伸氏 ご経歴

1973年横浜生まれ。大学の政治学科卒業後、イタリア料理店を経て、北海道ミシェル・ブラストーヤジャポン、英国ザ・ファットダックで二番手シェフを務め、2010年東京レフェルヴェソンスを開店。ミシュラン三つ星、グリーンスターを獲得。2018年Asia’s 50 Best Restaurantsで「Sustainable Restaurant Award」を受賞。2023年 Asia’s 50 Best Restaurantsで「Icon Award」を受賞。2023年3月 東京大学大学院 農学生命科学研究科 修了(農学修士)。

 

生江史伸氏からのメッセージ

私たちのレストラン、レフェルヴェソンスは、2014年に初めて、サステイナブル・レストラン協会(英国)の「Food Made Good レーティング」(Sustainability Rating Report)での査定をいただいてから、今年で10年目に入りました。このレーティングにより、日々の調理やサービスのみならず、健全な経営を続け発展してゆく指標を明確化することに大変役立ちました。
SRAジャパンを通じ、日本でのレストラン業界の質の向上とフードシステム全域にわたる持続的発展に尽力してまいります。

▼レフェルヴェソンス
https://www.leffervescence.jp

新たなリードアンバサダーの就任について

新たなリードアンバサダーの就任について

この度、一般社団法人NEW HERO代表の高島太士さんにSRAジャパンのリードアンバサダーにご就任いただきました。

高島さんは、広告映像演出家で、ソーシャルグッドに特化した映像演出にこだわり、国内はもとより海外広告祭で多数の受賞をされ、広告企画とジャーナリズムの両方の視点から社会課題に向き合う表現者を「ドキュメンタリスト」と名付け活動をされています。最近では、企業のサステナブルな取り組みをブランディングの側面からサポートする、コミュニケーション・プロデューサーとしての活動に取り組んでいらっしゃいます。

 

以下高島さんからのメッセージ

「2023年6月より、日本サステイナブル・レストラン協会のリードアンバサダーに就任いたしました。NEWHERO 高島です。普段の活動は、サステイナブルな企業ブランディングなど、広報PRに関わるクリエイティブ活動をしています。知識だけではなく、具体的な行動が求められる現代に、趣味の料理を活かして豊かな暮らしを考える仲間づくりをしていきたいと考えています。どうぞ宜しくお願いいたします。」

高島さんの活動として、2023年6月23日~25日にHERO CAMPが開催され、サルベージパーティなど食のサステナビリティに関係するイベントも予定されています。
ご関心のある方は以下のリンクをご参照ください。

https://herocamp.studio.site/

 

サステナブルシーフード:海光物産(瞬〆すずき)視察について

サステナブルシーフード:海光物産(瞬〆すずき)視察について

SRA-Japanでは、生産者と飲食店レストランとのつながりを大切にしています。サステナビリティに配慮した活動をされている生産者のストーリーを、レストランの店舗に食べに来られる消費者/生活者の方々に伝える啓発活動は、サステナビリティの切り口でその店舗が選ばれるためにも、とても重要なことだと考えています。

2023年5月8日(月)にSRA-Japan加盟店のザ・キャピトルホテル東急の「オールディダイニング ORIGAMI」「中国料理 星ヶ岡」「FARO」の方々とともに、千葉県船橋市にある瞬〆すずきの海光物産さんを訪問し、漁業に関するサステナビリティについて理解を深めました。

船橋の漁港の近くにある船橋市漁業協同組合の2階で、海光物産の社長で漁船「大傳丸」代表で漁師でもある大野さんからご説明いただきました。

人口64.6万人の船橋市において、1次産業従事者0.1%、うち漁業従事者は0.017%で極めて少ない状況。船橋は昔から築地が近いので420年前から江戸前として親しまれてきました。そして現在、今後の漁業の100年を考えた「100年漁業継続プロジェクト」を推進されているとのことです。

大野さんは「必要以上に漁獲され安く売られる魚をスーパーで見て、『これでは獲りすぎで魚がいなくなってしまう』」と危機感を募らせてきたといいます。

海光物産さんでは、現在の東京湾の水産資源を守り、未来につなげるために資源管理を徹底。産卵を迎えるメスについては、漁獲された網の中から選別して傷つけないように海へ放流しています。通常捕獲されたお魚は、そのまま売ればお金になるので、普通の漁師は短期的な視点から少しでもお金にすることを考えてしまうようですが、海光物産では将来を見据え、産卵を控えるメスを海へ戻すことはとても重要なこととして実践しています。
他の漁業関係者にも真似をして欲しいけれども、なかなかそのようになっていない実情もお話いただきました。

このように海からの恵みであるお魚の1匹1匹を大事に扱い、適正な価格で売るべきとし、魚を獲りすぎなくても事業が成り立つ努力をすること、そしてきちんと海洋資源を保護して、東京湾の恵みを未来につなげていくことを考えていらっしゃいます。

海光物産としては、「瞬〆すずき」のブランド化をすすめ、東京湾の海の恵みを未来につなげるために次の3つに取り組んでいます。

1.高鮮度の江戸前鮮魚を提供する

江戸前鮮魚のみに執着し、水揚げから出荷まで徹底した鮮度管理を行う。

2.魚の価値を引出すことで社会に貢献する

六次化に取り組み、魚が本来持っている価値を最大限に引き出す努力をすることで、魚食普及と食糧自給に貢献する。

3.東京湾の水産資源を次世代に残す

資源管理に立脚し、持続可能な江戸前漁業を実践することで、その伝統、文化を次世代に繋げる。

海光物産は2016年より日本初の「漁業改善プロジェクト」FIP(Fishery Improvement Project)に取り組んでいます。現在は、日本の漁業認証であるマリン・エコラベル・ジャパン(MEL)の認証について取得しています。

漁業協同組合での座学の後には、漁港と加工場についての視察をさせていただきました。

すずきを捕獲するための漁船、海光物産所属の「大傳丸」「中仙丸」を視察。

瞬〆すずきの加工場などを視察しました。

瞬〆されたすずきの細胞はそのまま生き続けているようで、解凍してすぐの段階では、硬直がなく、まるで生きているようにやわらかい状態ということで、使用されるシェフがびっくりされるようです。

納入に使用される容器は、100%バイオマス由来で、海水中でも生分解されるというもの。価格は少し高いが海洋プラスチック問題が深刻化している現状において、地球環境により配慮して使用しているといいます。


今回の視察に際し、海光物産の大野社長、宗形さんをはじめ関係者の皆様のご準備、ご対応に心より感謝申し上げます。
またこの度お取次ぎをいただいたUMITO Partners様にも深くお礼申し上げます。

SRA-Japanでは、FOOD MADE GOODのフレームワークに則り、今回の「サステナブルシーフード」を考える機会のようにサステナビリティの理解を深めるための活動として、これからも様々な視察を行ってまいります。

SRAジャパン理事 岩澤正和氏 密着番組 放送のお知らせ

SRAジャパン理事 岩澤正和氏 密着番組 放送のお知らせ

SRAジャパン加盟店、PIZZERIA GTALIA DA FILIPPO(東京都練馬区)の岩澤正和シェフがNHKに数か月密着取材を受けた番組「未来は一枚のピッツァの上に 日本の職人 世界に挑む」がNHKBS1で2023年6月18日(日)21:50から放送され、オンデマンド配信も始まりました。ぜひ、ご覧ください。

BS1スペシャル 未来は一枚のピッツァの上に 日本の職人 世界に挑む

イタリアの食の都パルマでは毎年春に世界最大級のピッツァ選手権が開かれる。ロシアのウクライナ侵攻による世界的な小麦不足などから食のあり方に新たな目が向けられる2023年、サステナビリティ(持続可能性)が大きなテーマとなっていた。そんな大会に、かつてナポリの世界大会で優勝したこともある日本人職人・岩澤正和さんが挑んだ。食の未来を見据えたメッセージを込めたピッツァの上にのせられたのは道ばたの野草だった。

NHKオンデマンド https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2023128912SA000/