1年に一度開催される「Food Made Good Awards」。

日本としては初開催となる2021年度は、11月15日(月)15時から、MY Shokudo Hall & Kitchenから、オンライン配信を行いました。

FOOD MADE GOODのフレームワークの10の主要分野に関して、2021年度に実施した成功事例や模範事例、また革新的なアイデアをご紹介しています。

ぜひ下の公式YouTubeチャネルからアーカイブ動画をご覧ください。

受賞レストランについて

SRA-Jの主催「FOOD MADE GOOD Awards」を加盟店の中でも、特に取り組みを推進し、レーティングにおいても高評価を得たレストランを、大賞と部門賞(調達・環境・社会)において表彰いたしました。

大賞

社会の今までの概念を変える発想で取り組んでいます。ヴィーガンメニューを看板メニューとして、地元市場から出る廃棄野菜をジュースにして販売するなど、地域の食品ロスの削減にも貢献しています。全体として、自社や経営者単体ではなく、地域や従業員をしっかりと巻き込みながら、サステナビリティの新しい取組みを次々と進めている点、従業員全員をサステナブルデザイナーに任命し従業員一人一人が自ら考えて工夫し、組織全体で取組みを発展させる仕組みを作り、学生や地域、NPOと連携して取組みを進めていること、そして社会的な発信をビジネスと両立していることが評価されました。

部門賞「調達」

野菜の生産者、魚介類を仕入れている漁師を直接訪問し、未利用魚の積極的な利用など基準に沿って確認して調達を行うことや、トレーサビリティの担保もできています。そして地産地消にも積極的に取り組んでいます。運営会社Innovation Designが加盟レストラン3店舗共通で導入している調達方針については、包括的で具体性もあるため、実践につながりやすく、実践効果も高くなっています。また調達の際、温室効果ガスの排出量を最小限に抑える取り組みも評価できます。グランドメニューを決めていないということが、調達面や啓発面でもより良い状況となっています。

部門賞「社会」

「社会」の項目において、顧客のみならず、雇用している社員を大切にしている点を評価しています。社員が安心して、いきいきと働ける充実した制度があり、スキルアップの支援制度や独自の休暇制度、ワークライフバランスの推進に積極的に取り組んでいます。コミュニティ支援としては、国内の社会貢献活動団体への寄付活動を行い、健康と栄養を考慮したメニューの開発をコンセプトとして行っており、顧客から健康に配慮した食事として認知されています。またアレルギーなどに個別に対応しています。

部門賞「環境」

食材を丸ごと使用し端材を出さない調理法「ノーズ・トゥー・テール調理法」やベジブロス作り、コンポスト等の工夫により、食品廃棄がほぼゼロとなっています。しっかりと料理の美味しさに繋げながら、食品廃棄を減らす取り組みが出来ています。テイクアウト用に、プラスチック製品を一切使用せず、サプライヤーとは通い箱を活用しリユースを行い、無駄な容器包装廃棄物を出さない取組も行っています。またリサイクルについて従業員教育を徹底し、再生可能エネルギーの使用率も100%と環境負荷をできる限り軽減しています。

受賞者インタビュー

大賞 haishop cafe

部門賞「調達」KITCHEN MANE

部門賞「社会」御料理 茅乃舎

部門賞「環境」 BOTTEGA BLUE

協賛団体

審査員

生江 史伸

1973年横浜生まれ。大学の政治学科卒業後、イタリア料理店を経て、北海道ミシェルブラストーヤジャポン、英国ザ・ファットダックで二番手シェフを務め、2010年東京レフェルヴェソンスを開店。ミシュラン二つ星、アジアベスト50レストランで「サステナブルレストラン賞」を受賞。

井出 留美

食品ロス問題ジャーナリスト。博士(栄養学)修士(農学)。ライオン(株)研究職、青年海外協力隊を経て日本ケロッグ広報室長等歴任。311食料支援で廃棄に衝撃を受け誕生日を冠した(株)office3.11設立。食品ロス削減推進法成立に協力。Champions12.3メンバー。食品ロスを全国的注目レベルにまでしたとして第2回食生活ジャーナリスト大賞/Yahooニュース個人オーサーアワード2018受賞。著書『賞味期限のウソ』など。

山口 真奈美

一般社団法人日本サステナブル・ラベル協会代表理事。持続可能な調達や環境社会的配慮、CSR・国際認証・エシカル消費・生物多様性等を専門に活動。研究所等を経て2003年独立。外資認証機関の代表も努め、現在は、国際認証・サステナビリティ専門として主にコンサルティングやアドバイザリー・教育研修の他、様々な理事を兼任。

潮崎 真惟子

認定NPO法人フェアトレード・ラベル・ジャパン 事務局長。デロイトトーマツコンサルティングを経て現職。株式会社オウルズコンサルティンググループにてマネジャーも務める。コンサルタントとしてはサステナビリティ事業戦略や政策立案、人権デュー・ディリジェンスなどを多数担当。「児童労働白書2020」執筆。一橋大学大学院経済学修士(地域開発)

三沢 行弘

企業等で国内外の事業の企画・推進に携わった後に、WWFジャパンに入局。人類が自然と調和して生きられる未来を築くことを目指し、国内外で海洋保全につながる活動を行う。水産物取扱企業の持続可能な調達方針の導入やトレーサビリティの改善支援、違法・無報告・無規制(IUU)漁業を根絶するための政策提言等を通じて、漁獲から食卓まで、サステナブルな水産物サプライチェーンの構築を推進している。また、「2030年までに世界で自然界へのプラスチックの流入を根絶する」というWWFのビジョン実現に向け、政策決定者や企業関係者に働きかけ、プラスチックの大幅削減を前提としたサーキュラーエコノミーの構築に向けても取り組む。水産庁 漁獲証明に係る新たな法制度に関する検討会 委員

司会者

木村千春

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