ファイナリスト一覧
Creative Chefs Box 2030 Vol.2 は、昨年の2倍となる50名の方からご応募いただきました。
中でも優れた10名のファイナリストを選出しました。
受賞発表は10月24日14時30分からSRA-JのFacebookでライブ配信し、特設サイトで公表いたします。

山内透子さん(辻調理師専門学校)

作ってみナッツ!!〜バターナッツかぼちゃとバラマンディのカラフルグラタン〜

CO2排出量: 1.41kg-CO2e/1人前

2030年に「持続可能な社会のための取り組み」という言葉を使わなくとも身近なものになるためには、私達全員がこれを当たり前に行うことが大前提です。しかし、その具体例である「地産地消」や「食品ロスをなくすこと」は、最近よく耳にするものの、私達に定着していないと考えています。むしろ「一部の人が行っているもの」、「特別で難しく、参加しづらいもの」というイメージすらあるのではないでしょうか。このような雰囲気は、持続可能な社会を築く第一歩目のハードルを上げてしまいます。私はそのイメージを払拭するために、私の地元である北嵯峨で採れたバターナッツかぼちゃをまるごと使ったグラタンを作りました。提供された人がぱっと見て驚き、楽しめるような、ポップな料理です。地元で作られた野菜を多く使用し、カラフルに仕上げました。バラマンディのうまみとかぼちゃの甘みがよく合います。食材はレシピ通りでなくても、家にあるよく似たものと変更可能です。調理の工程で出たゴミは、かぼちゃのわた、万願寺の種、ナスのヘタと玉ねぎの皮のみと、少なくなっています。
誰もが楽しく自然にサスティナブルな行動が身につく一皿、ぜひ作ってみてください。

食の未来に向けた「問い」

「持続可能な社会」を日常にするにはどうすればよいか?

材料リスト

3人分

バターナッツかぼちゃ 1/2個
かぼちゃの種 上記のかぼちゃから取れた分
バラマンディ 約100g(かぼちゃの上に乗るくらい)
玉ねぎ 1/2個
大黒本しめじ 1本
ナス 1本
万願寺とうがらし(赤)1個
チーズ(今回はカチョカヴァロを使用) 適量
みず 適量
塩、胡椒 適量

調理手順

下準備.バターナッツかぼちゃは種とわたをとる。電子レンジで3分ほど加熱し、身をくり抜く。種は水洗いして水気を拭き、油で煎り焼きトッピングにとっておく。
しめじと玉ねぎは薄切り、万願寺とうがらしは種を取って薄切り。ナスは半分を輪切り、もう半分を1cmの角切りにする。また今回チーズは薄切りにした。

1 鍋に塩、かぼちゃの身と薄切りにした玉ねぎの半分量を入れ、これらが半分浸かるくらいの水でゆでる。それをミキサーにかけてペースト状にする。
2 残った玉ねぎと切った野菜を油をしいたフライパンで軽く炒める。
3 かぼちゃの皮の中に玉ねぎ、角切りにしたナス、万願寺とうがらしを層になるように入れ、1を流し入れる。このとき、万願寺とうがらしは少量をトッピング用にとっておく。
4 バラマンディ、しめじ、チーズ、ナスを並べ、トッピング用の万願寺とうがらしとかぼちゃの種を散らす。
5 230℃のオーブンで10〜15分焼いて完成。

審査員コメント

「持続可能な社会のための取り組み」という言葉を使わなくとも身近なものになるためには、一部の人たちだけではなく、私達全員がこれを当たり前に行うことが大切だと考えたこちらのレシピでは、身近な地元食材が使用されています。サステナビリティの取り組みを広げるためには「楽しさ」「ハードルを下げること」も非常に重要です。自分の地元の食材や、冷蔵庫の余った食材で誰もが手軽にアレンジして作れそうな点、目を引くポップな見た目が高く評価されました。

櫻井春風さん(辻調理師専門学校)

バラマンディーのソテ~トマトソースとインカの目覚めガレット添え~

CO2排出量: 0.5kg-CO2e/1人前

現在世界では、魚を取りすぎてしまっているという問題があります。
そのため、10年後、今まで当たり前に口にしていたお寿司のマグロが食べられなくなってしまうかもしれない現状にあります。
そこで、環境に大きな負担をかけず、労働者と地域社会にも配慮した養殖業者に与えられるASC認証のバラマンディーを使うことによって、この一皿で世の中に警鐘を鳴らしたいと考えました。
バラマンディーをはじめ、他にもASC認証されている魚たちはまだまだ世の中に知られていませんが、このレシピで少しでも多くの人に存在を知ってほしいと思います。
また、サイズが小さく規格外で流通できなかったインカのめざめを皮ごとガレットにすることによって、食品ロスに配慮しました。
ガレットの下に敷いたチーズは豆乳由来のものを使っているため、ベターミートの利用にも努めています。
2030年までに味の良し悪しだけではなく、一般的に知られてはないけれど、環境等を考慮した食材を使い、おいしく調理することを目標にしていきたいと考えています。

食の未来に向けた「問い」

2030年には私たちになじみのある魚たちはどれだけ残っているでしょうか?

材料リスト

3人分

<ガレット>
規格外のジャガイモ:インカのめざめ(小さいサイズ)2個
澄ましバター:30ml
塩:適量
胡椒:適量
豆腐チーズ:お好みで適量

<バラマンディーのソテ>
バラマンディー:60g(腹側の身)
塩:適量
バジリコ:適量
エクストラバージンオリーブオイル:適量

<トマトソース> *作りやすい分量
トマト缶:400ml
ニンニク:1/2片
玉ねぎ:50ml
エクストラバージンオリーブオイル:25ml
バジリコ:1/2枝
塩:適量
胡椒:適量

調理手順

<ガレット>
①ジャガイモを細切りする。
②切ったジャガイモにできるだけ早く塩、胡椒をし、澄ましバターとあえておく。
③小さめのセルクルを使って熱したフライパンの上で丸く形を形成し、出来上がりのサイズの二倍の嵩のじゃがい入れて焼き色が付くまで、中火で焼いていく。片面焼けたらもう片面も同じように焼いて取り出す。
④チーズを平たく焼き、焼き色が付いたら③を上に乗る。

<バラマンディーのソテ>
①バラマンディーの臭み(水分)を取り程よい下味をつけるために塩を振り15分放置する。
②出てきた水分をしっかりふき取る。
③熱したフライパンにエクストラバージンオリーブオイルを敷き、皮目から入れ、少し強めの焼き色を付け、かりっと仕上げる。身の部分は、ほぼ時間をかけずに焼き上げ取り出すと身を柔らかいまま保つことができる。

<トマトソース>
①玉ねぎとニンニクをみじん切りにする。
②トマトを缶から出し、実だけを取り出し、細かく刻んでいく(下手側の部分や、中の筋や種も、細かく切って使用する。)
③エクストラバージンオリーブオイルを敷き熱したフライパンに①を入れ、透明になるまで炒め、香りを出す。
④③に②を加え、フツフツ沸騰してきたら弱火にし、バジリコを加え、さらにその状態の火加減で、蓋をして15分加熱していく。

<盛り付け>
①深皿にトマトソースを敷く。
②中心にガレット、バラマンディーのソテの順に乗せる。
③乾燥してたバジリコを振りかける。

審査員コメント

「2030年に私たちになじみのある魚たちはどれだけ残っているでしょうか?」という問いから着想したこちらのレシピ。今当たり前のように口にしているマグロなどの魚がなくなるかもしれないという警鐘を鳴らしています。今回使用された「パラマンディー」は、環境に大きな負担をかけず、労働者と地域社会にも配慮した養殖業者に与えられるASC認証を取得しています。また、規格外のインカの目覚めを皮ごとガレットにすることで食品ロスに配慮した点もよかったです。

橋本匡史さん(ONODERA GROUP)

陸力協心

CO2排出量: 0.66kg-CO2e/1人前

昨今、どんどんと便利な世の中になりコンビニ、スーパーなどでお惣菜などの食品がいつでも一定数当たり前のように陳列され満たされている。食べられるのに廃棄されてしまう食品ロスこのような人間の”欲”が生み出した問題に向き合う一つの方法として、、、
【原点回帰】手間はかかるが、丹精込めて育てられた力強く美味しい有機野菜、職人の手によって作られた調味料など魂・心のこもった食材たちを味わって頂き、ストーリーと共に本質を伝えてサスティナビリティなマインドを持って頂ける様な一皿を考案いたしました。
野菜は自身も訪問した加瀬農園さんの有機野菜を使用。ガルニの下にスパイスクランブルを敷き、有機野菜の土壌に必要な団粒構造に見立て、加瀬さんの畑を再現。
純和鶏(特色JAS・アニマルウェルフェア)や、動物性乳製品の使用を最小限にし。
サスティナビリティの要素を散りばめました。
メニュー名の「陸力協心」は力を合わせて一致協力して物事に取り組む四字熟語「戮力協心」を捩り、陸(大地の恵み)をいただきながら一致協力してサスティナブルな取り組みを
行っていくきっかけになるようにと名付けました。

食の未来に向けた「問い」

欲に負けないサスティナビリティな食の提案はできるのか?

材料リスト

4人分

純和鶏むね肉400g・塩0.4g・タイム1本・ローリエ1/2枚・玉ねぎ端材5g
〈ガルニ〉
葉付き姫人参4本・サツマイモ80g・カブ60g・里芋80~90g・マイクロアマランサス8本ナスタチウム4枚・クレージーピー4本・レットソレル8枚
〈スパイスクランブル〉
バター12g・甜菜糖1.5g・米粉12g・おからパウダー12g・黒ゴマ0.4g・塩1.2g・クミン0.8g・コリアンダーパウダー0.4g・チリパウダー0.4g・ブラックペッパー0.4g
〈パセリクリーム〉
イタリアンパセリ5.5g・パン(端材)5.5g・白ワインビネガー2g・アンチョビ3g・オリーブオイル11g・ニンニク0.8g・豆乳クリーム25g・
〈ソース〉
水100㏄・醬油20㏄・塩・コーンスターチ・水

調理手順

①スパイスクランブルを作る。スパイスは炒って香り出し粗熱を取る。バターは1㎝角切りにして冷やしておく。粉類を合わせて冷やしたバターをほぐしながら混ぜてそぼろ状に。
スパイスを混ぜ合わせて鉄板に伸ばし広げて、170℃のオーブンで15分、少しほぐして5分焼く
②パセリクリームを作る。イタリアンパセリは葉と柔らかい軸をちぎる。クリーム以外と
ちぎったパセリをブレンダーに入れてしっかり攪拌する。出来上がった物にクリームを加えてディスペンサーに入れておく。
③野菜の下処理をする。カブ、人参は葉の根元の汚れを取り2センチほど残して切る。里芋、サツマイモ(葉や切れ端は端材として取っておく)、人参は皮付きのまま少量の塩を振りクッキングシート、ホイルで包みコンベクション145℃加湿60%で無水調理で下処理加熱を行う。(人参15分、里芋25分、サツマイモ30分→できれば芯温75℃に達した所でウォーマーで1時間保管し再び仕上げの加熱を行うとより甘みが出る。)
里芋は半分に切り米粉をまぶし少量の油でフリットに、人参、サツマイモ(20g半月切り)焼き色を付ける(鶏肉と焼く)。カブとにんじん葉の柔らかい部分はボイル。
④鶏肉を焼きソースを作る。フライパンにオリーブオイルを入れ温め、タイム、ローリエ、玉ねぎ端材を入れて香りだし。塩をした鶏肉を皮面から弱中火にし重しを乗せパリッと焼く
身の面も軽く焼いたら(焦げ付かない程度に全体的に)鉄板に乗せ90℃のオーブンで15分~20分加熱する(芯温60℃を狙う)。鶏を焼いたフライパンに下処理で出た野菜端材、水を入れて少しに詰める(鶏の味と香りがはっきりするまで)濾す。そこへ醬油を入れてなじませ水溶きコーンスターチでとろみをつけ塩で味を調える。鶏肉が焼きあがったら少し休ませておく。(焼いた肉汁もソースへ、、、)
⑤盛り付ける。スパイスクランブルをランダムにセルクルで3か所置きそこへ里芋、サツマイモ、カブ、人参を盛りマイクロハーブをあしらう。鶏肉は1/2にカットして盛り付けたらパセリクリームソースをドット柄にランダムに乗せ、ジュのソースをかけブラックペッパーを削ったら完成。

 

審査員コメント

欲に負けないサスティナビリティな食の提案はできるのか?という斬新な問いのレシピ。便利な世の中の代償として昨今問題視されているコンビニやスーパーなどで発生する「食品ロス」にスポットを当てています。こうした便利さの対照にある、職人や生産者の手間のかかった無添加の調味料や有機食材こそが、そのストーリーと共にサステナビリティの本質を伝えることができるという強いメッセージが込められています。レシピ自体はシンプルが故に、畑から自分で収穫体験しながら食べるような楽しさ、生産者さんへの敬意が感じられる、加瀬農園さんの風景が浮かんできそう、野菜たちの会話が聞こえてきそう、畑がそのままお皿の上に再現されているなどといった、審査員からのコメントも寄せられました。

大垣皓哉さん(レコールバンタン東京校 )

バターナッツとコーヒークランブルのミルフィーユ

CO2排出量: 0.06kg-CO2e/1人前

私は調理学生でありながら、グリーンスターを獲得した銀座資生堂FAROで働いております。
そんな私ですが、少し前までは環境問題についてなにも知らず、興味ありませんでした。しかし、LFCコンポストという生ゴミを肥料に変えることができ、それを使って野菜を食べることができるという循環がおもしろく、それをきっかけに環境問題やサスティナブルについて考えるようになりました。
今日、SDGsや地球温暖化について再度注目されていながら、多くの人は他人事のように考えていて環境問題に対して意識していないのが現状です。なので、「なにか」のきっかけに環境問題やサスティナブルに興味が沸いてもらいたい、その「なにか」になれるようにレシピを考案させていただきました。
この料理は環境に配慮をし、人とのつながりを大切にしているONIBUS COFFEEのコーヒーとLFCコンポストで育たれた野菜を使った、生ゴミをほとんど出さないヴィーガン料理です。
ケニアの浅煎りコーヒーのグレープフルーツのような酸味とバターナッツの甘くコクのある風味を味わってもらえるようにコーヒーはソースに、バターナッツはピューレにしてコーヒーカスを使ったクランブルと層にました。
野菜を使うことという意識を持つことで少しずつ環境を良くすることができる。また、多少なりとも出た生ゴミは捨てずコンポストと混ぜ野菜を育てる肥料に変えるという持続可能な生活ををすることができる。それが家庭でもお店でも色んなところでできる。
こういった循環を少しでも多くの人に知ってもらい、1人1人が環境に対して興味や意識してもらいたいという想いを乗せた一皿です。

食の未来に向けた「問い」

お店でも家庭でも、1人1人が日常的にサスティナブルを考えるためには?

材料リスト

10人分

○ピューレ
・バターナッツ 1/2コ
・クルミ 30g
・塩 適量
・てんさい糖 適量

○種と大葉のフリット
・バターナッツの種とワタ 1/2コ分
・大葉 3枚
・米粉 20g
・薄力粉 10g
・水 30g

○コーヒーソース
・ONIBUS COFFE ケニア 15g
・クズ野菜(あれば) ある分
・吉野葛 5g
・てんさい糖 適量

○コーヒーカスのクランブル
・コーヒーカス 15g
・小麦粉 55g
・アーモンドプードル 40g
・コーンスターチ 15g
・塩 3g
・メープルシロップ 25g
・太白ごま油 30g

調理手順

○ピューレ
1.バターナッツを皮ごとスライスし塩とオイルで炒める
2.焼き色がついたら少量の水を入れ柔らかくなるまで炒め煮する
3.2とクルミを合わせてピューレにし、塩とてんさい糖で味を整える

○コーヒーソース
1.コーヒー15gに対して240mlのお湯で抽出する
2.クズ野菜(あれば)を鍋に入れ、かぶるくらいの水を入れブイヨンをとる
3.2を越し(越した野菜はコンポストに混ぜる)
抽出したコーヒー:ブイヨン=3:1の割合で合わせて、塩とてんさい糖で味を整える
4.吉野葛と水を合わせて、火をかけた3に合わせてとろみをつける

○種と大葉のフリット
1.種とワタをオイルと塩で炒めて、水分を飛ばす
2.大葉は千切りにして、1と混ぜ合わせる
3.米粉と薄力粉と水を合わせて、2を3に合わせる
4.170℃の油で衣がカリカリになるまで揚げる(油は1日少しずつならコンポストに混ぜても大丈夫)

○コーヒーカスのクランブル
1.材料をミキサーで混ぜ合わせる
2.手で少量ずつ丸く整形する
3.180℃のオーブンで10分焼く
4.粗熱が取れたら砕いておく

○盛り付け
1.セルクルにラップをつけて
ピューレ(30g)・クランブル(15g)・ピューレ・クランブルの順に詰めていく
2.皿の中央にセルクルを置き、セルクルから抜いて温めたソースを40ml注ぐ

審査員コメント

お店でも家庭でも、1人1人が日常的にサスティナブルを考えるためには?という問いから、日常で環境問題やサステナブルに興味を持つきっかけとなるようなレシピを考案したという大垣さんのレシピは、生ゴミをほとんど出さないヴィーガン料理です。コーヒーのカスをソースにして使用したり、どうしても出てしまう端材は捨てずにコンポストに混ぜるという、ストーリーがお皿に乗るまでだけでなく、お皿の外側も意識した持続可能な生活への広がりも垣間見せてくれた点が評価されました。

江口弘展さん(PIZZERIA GTALIA DA FILIPPO)

イタリアマンマの知恵~2030年の郷土料理~

CO2排出量: 1.5kg-CO2e/1人前

食材本来の味を生かしファミリーを笑顔にそして健康にするイタリアのマンマの優しい郷土料理。私の生まれ年でもある1986年にイタリアのカルロ・ペトリー二氏により世界で初めて”ファーストフード”に対抗した”スローフード”の提唱がなされた国際的な食の社会運動でその土地の伝統的な食文化や食材を見直す運動である。イタリア料理ではクッチーナ・リッカ(華やかな貴族料理)とクッチーナ・ポーヴェラ(庶民の家庭料理)に大きく2つに分類される。
今回はクッチーナ・ポーヴェラ(庶民の家庭料理)に焦点を当てメニューを構成した。庶民の家庭料理に欠かせないのは何といってもマンマ(お母さん)の知恵と愛情である。北イタリアはロンバルディア州はイタリアにおけるお米の一大産地であり、自然とお米を使用した料理も親しまれてきた。今回はris rapa erburin(リズ・ラーパ・エルブリン)と呼ばれるお米とカブが主役になるミネストラ(日本でいう七草粥)のような体に染みて心から暖かくなる昔ながらのイタリアの家庭料理を発展させた。
東京近郊の季節のあやめ雪カブの葉やしんとり菜、大蔵大根もみ菜の端材や営業で出た野菜の端材を煮出したブロード(野菜のだし汁)をベースに無農薬5分づき米と押し麦に野菜の旨味を移したミネストラに仕上げ、その上にベターミートでもある国産の経産牛の端材をブロードで瞬間火入れ(しゃぶしゃぶのような)をしイタリアシチリア島のマルサラ酒を煮詰めたソースに絡め、ミネストラの上に乗せる。一番上には大蔵大根もみ菜を北イタリアはピエモンテ州でよく使われるサルサヴェルデ(緑のソース)にアレンジし乗せて、イタリアの無農薬オリーブオイルを回しかけて完成。火入れに関しては薪窯の余熱を用い、耐熱の鍋や耐熱のフライパンで仕上げた環境に配慮した調理過程を選択した。
盛り付けたお皿はお店の薪窯から出た灰を釉薬として使用し愛媛の砥部焼きの職人に造って頂いたサステナブルプレートを使用。イタリアマンマの知恵と優しさ、イタリアの郷土料理への敬意、持続可能な国産食材の未来を融合させたホッとする中にも少しの贅沢をプラスした2030年の未来に向けたメニュー提案。

食の未来に向けた「問い」

イタリア発祥のスローフードの知恵を用い、国産食材を生かし、持続可能な体にも優しい郷土料理とは。

材料リスト

2人分

■無農薬5分づき米(石川JAはくい) 50g
■押し麦(愛媛) 50g
■あやめ雪カブ(東京) 20g
■江戸東京野菜のしんとり菜(東京) 20g
■江戸東京野菜の大蔵大根もみ菜(東京) 20g
■野菜端材 あるだけ
■野菜のブロード用のお水 2ℓ
■野菜のブロード用の塩(長崎五島列島の矢堅目の塩) 10g
■ベターミートの黒毛経産牛の端材(北海道) 50g
■マルサラソース用のマルサラ酒(イタリア・シチリア島) 50g
■マルサラソース用の塩(長崎五島列島の矢堅目の塩) 3g
■マルサラソース用の無農薬エクストラバージンオリーブオイル(イタリア・シチリア島) 3g
■サルサヴェルデ用の江戸東京野菜の大蔵大根もみ菜(東京) 20g
■サルサヴェルデ用の赤玉ねぎ(神奈川) 60g
■サルサヴェルデ用のパン粉(北海道) 5g
■サルサヴェルデ用の塩漬けケッパー(イタリア・シチリア島) 7g
■サルサヴェルデ用のアンチョビ(イタリア・ヴェネト州) 7g
■サルサヴェルデ用の白ワインビネガー(イタリア・エミリアロマーニャ州) 5g
■サルサヴェルデ用のニンニク(スペイン) 2g
■サルサヴェルデ用の無農薬エクストラバージンオリーブオイル(イタリア・シチリア島) 15g
■仕上げ用の無農薬エクストラバージンオリーブオイル(イタリア・シチリア島) 5g

調理手順

①野菜端材のブロードを作る。野菜端材を蓋付きの耐熱鍋に入れ、水と塩を入れ蓋をして余熱のある薪窯で30分煮出して野菜のブロードとする。
②大蔵大根もみ菜のサルサヴェルデを作る。サルサヴェルデ用の食材を計量し、ジューサーでペースト状になるまで攪拌し、味を見て大蔵大根もみ菜のサルサヴェルデとする。
③マルサラソースを作る。耐熱の小さなフライパンに計量したマルサラ酒と塩を入れ、余熱のある薪窯の入り口付近で半分の量になるまで煮詰め、そこに計量したオリーブオイルを入れ攪拌し乳化させ冷やしてマルサラソースとする。
④経産牛端材のマリネを作る。経産牛端材は野菜のブロードに潜らせ、③で作ったマルサラソースに絡めてマリネし、経産牛のマリネとする。
⑤野菜のミネストラを作る。計量した無農薬5分づき米と押し麦を耐熱の鍋に入れ、野菜のブロードをひたひたになるまで入れ余熱のある薪窯でコトコト湧くような状態をキープしながら
ブロードを足しながら火を入れていく。途中であやめ雪カブ、しんとり菜、大蔵大根もみ菜を計量し食べやすい大きさにカットし、耐熱の鍋に入れお米と一緒に火を通していく。
お米、押し麦に火が通ったら塩とオリーブオイルで味を調えて野菜のミネストラとする。
⑥お皿の真ん中に⑤の野菜のミネストラを盛り付け、その上に経産牛端材のマリネを乗せ、
更にその上に大蔵大根もみ菜のサルサヴェルデを盛り付ける。最後に仕上げの無農薬エクストラバージンオリーブオイルを回しかけ完成となります。

 

審査員コメント

郷土料理をテーマに持続可能性を問い直すこちらのレシピ。イタリアのスローフードの思想を日本食材を使用して表現されています。無農薬の米やベターミートと言った食材の生産栽培方法を意識するだけでなく、ピッツェリアならではの利点を活かした薪窯の余熱を利用して調理しています。こだわりは食材だけでなく、窯の灰をアップサイクルして焼いた砥部焼の器にのせ、キッチンツールにまで配慮している点も評価されました。

角倉翔吾さん(大阪調理製菓専門学校)

鱸のムース〜秋の旬の盛り合わせ〜

CO2排出量: 3.68kg-CO2e/1人前

料理テーマは秋の旬。鱸をメインに三つ葉、すだちなどを使用しております。
私はやはりこの先色々な資源問題が出てくる中でも、時期ごとに美味しくなる「旬」というものはなくならない、なくなってほしくないという思いを込めてこのレシピを構成致しました。
ではなぜ春夏秋冬の中から秋なのか?それは単純にレシピ構築の時期が秋だったからです。それに、私は秋の食材が好きで、その中でも鱸は脂ものり、身も弾力があります。ですので、鱸の旨味を最大限活かした料理を作りたかったので、秋にしました。
この一皿は鱸の皮も、骨も、身も使うことでずっしりとした旨味を感じられ、間にあるすだちのゼリーはさっぱりと秋を感じさせる風味に仕上げました。皆さんにはこの一皿で秋を感じてほしい。そんな思いを込めております。

 

食の未来に向けた「問い」

未来ではその時期になると美味しい旬が残っているのか。

材料リスト

2人分

鱸       半身  
生クリーム   200g 
バター      60~70g 
三つ葉      4枚
スイートバジル  1枚
☆白ワイン    200cc
☆ブランデー   50cc
☆ディル     5cmほどを2本
☆スイートバジル 2枚
☆ピンクペッパー ティースプーン一杯分

すだち   4個
寒天   2g
青じそ 8~10枚
水    100g

醤油   5cc
赤ワイン 100cc
蜂蜜(いずみつ)2g

醤油  5cc
蜂蜜  2g
ディル 適量(盛り付け用)
バジル 2枚

調理手順

〜下準備〜
すだちは果肉と皮に分け、白い部分と種をオーブンで乾燥させる
鱸は背中と腹で分け、骨と腹側の皮を取る。
取った骨と皮は100℃のオーブンでかりかりになるまで乾燥させる

下準備した鱸を☆につける。
漬けた身(腹側のみ)をソテーし、ミキサーにバター、三つ葉、バジル、ソテーした身を入れ攪拌。
ペーストになったら冷凍で一旦冷やし、取り出したらゴムベラで混ぜ、生クリームを混ぜ、冷やしたら完成

乾燥させた骨などはすべて細かく粉砕する

すだちは、果肉は細かく切り、皮は細かめのみじん切り、青じそも同じぐらいのみじん切り。
鍋に水、果肉を入れ一旦沸騰させたら寒天を入れて溶かし、しそ、皮をいれてバットに流し冷蔵庫で固める。
固まったら6センチのセルクルで抜いておく。

フライパンに油をひき、皮付きの鱸を皮目から焼き、パリッとしたらひっくり返し火を入れる
火が入ったらバットに上げ、6センチのセルクルで抜く。
そのフライパンにワインを入れしっかり煮詰め、とろみがついたら醤油、はちみつをいれ焦がさないように混ぜてソースの完成

お皿に6センチのセルクルをセットしムース、ゼリー、ムースの順で重ねる。
セルクルを外し上に型で抜いた鱸のソテーをのせる。
醤油とはちみつを混ぜたものを上に塗りバーナーで軽く炙る
スプーンでソースをすくい1滴ずつ落として盛り付けし、ピンクペッパーを指で潰しながらお皿に大胆に散らす。乾燥させ粉砕したパウダーも同じように。
最後にディルとバジルを盛ったら完成。

審査員コメント

未来ではその時期になると美味しい旬が残っているのか。という問いから、秋の食材を前面に出したレシピです。旬がなくなってしまうかもしれないという視点は料理人が提唱できる力強いメッセージになりうるという点と、強いメッセージにふさわしい素晴らしい見た目を高く評価しました。料理人が「発信者」として、お皿の上でメッセージを表現するという意識がこれから料理人に必要になってくることを気づかせてくれます。

佐々木綾子さん(サステナブル料理家)

ギルトフリーステーキ

CO2排出量: 1.92kg-CO2e/1人前

環境負荷の可視化が進んだミライでは。例えるならカロリー管理をするように…お肉を食べながらでも…1日の食事の環境負荷を管理し、減らしてゆくことが可能になりそうです。(一皿の環境負荷を抑える以外にも、コース全体でバランスを取ったり、一日の食事のなかでバランスをとる方法が可能です)
今回は、一皿のお肉料理としての低カーボンフットプリント化を目指し、カーボンフットプリントの低いダチョウ肉を使用。アッサリしてミネラル感のあるお肉に、醤油の搾りかすで旨味を補強し、香りを纏わせて仕上げました。
また、廃棄されがちですが利用価値の高い食材に茶殻があります。今回は廃棄されがちなもので料理の香りをアップすることをテーマに、茶殻を天日干しして瞬間燻製に使いました。
自家栽培のメリットのひとつに、根が手に入ることがあります。カリカリの食感に、噛むと野菜の香りがするところが楽しいです。
調理の際は、フライパンや低温調理器の余熱を活用することでエネルギー消費量を抑えました。

食の未来に向けた「問い」

肉料理とともに築くサステナブルなミライとは

材料リスト

2人分

■ステーキ
ダチョウフィレ 130g
醤油の搾りかす 10g
赤ワイン 15ml
塩、こしょう
竹炭パウダー 少々
バター

■赤ワインソース
エシャロット(みじん切り) 12g
赤ワイン125ml
ドライトマト戻し汁 全量(30ml程度)
塩、こしょう
バター 10g

■黒にんにくマスタード
エシャロット(赤ワインソースの漉した残りかす) 全量
ドライトマト(戻して水気を絞る) 乾燥状態で3g
黒にんにく 1片
フレンチマスタード 20g

■スモークポムピュレ
じゃがいも(メークイン) 60g
茶殻 お茶1杯分
バター 10g
牛乳 20ml
塩、こしょう

■野菜
黒舞茸 20g
オリーブオイル 少々

バター 3g
マッシュルーム 1個

生マッシュルーム 1/2個

いちじく 1/6個
赤砂糖 少々

規格外ほうれん草(ドライ) 4枚
揚げ油

あさつきの根
薄力粉 少々

あさつき 少々
花山椒マイクロハーブ 4枚

調理手順

1. ダチョウフィレを57℃で低温調理する。
ボウルに醤油の搾りかすをほぐし入れ、赤ワインを加え混ぜておく。(A)
肉に火が入ったら、表面の水気をとって、Aをまぶしつけて1時間休ませる。

2. 赤ワインソースをつくる。
エシャロットと赤ワインを火にかけ、煮詰まればドライトマトの戻し汁を加え再び煮詰める。
漉す(具はとっておく)
塩、こしょうで味をととのえ、温めてバターモンテする。

3. 黒にんにくマスタードの材料を攪拌する

4. じゃがいもは厚みのある鍋で余熱も利用して蒸し煮し皮をむき、1cm厚の輪切りにして茶殻で瞬間燻製する。
じゃがいもの皮と牛乳を火にかけ、沸く前に火をとめフタをして10分おき、漉す(B)
じゃがいもを裏漉しし、Bとバターを加え混ぜ、塩、こしょうで味をととのえる。

5. 黒舞茸はところどころにオリーブオイルをスプレーして2分グリルし、塩をふる。
マッシュルームは1個を半割りにして断面を下にフライパンで素焼きした後、バターを加えてフタをしサッと色付け、火を切って余熱で火を入れる。塩をふる。
生で飾るマッシュルームはスライスしておく。
いちじくは赤砂糖をのせてバーナーで軽く炙る。

6. 規格外ほうれん草(ドライ)は130℃の油で揚げて塩をふる。
あさつきの根は薄力粉をはたいて160℃の油で揚げて塩をふる。
飾り用のあさつきは小口切りにしておく。

7. ダチョウ肉の表面をきれいに拭き取り、塩、こしょうと竹炭パウダーを振りかけてバターでサッと焼く。
食べやすい厚みに切る。

8.スモークポムピュレの周りに野菜を飾る。
黒にんにくマスタードを少量ずつ散らし、あさつきの小口切りと花山椒マイクロハーブを飾る。
ダチョウのステーキを盛り、赤ワインソースをかける。

審査員コメント

環境負荷の高い肉を排除するのではなく、あえて肉料理を無くさないためにどのようなお肉を選択すべきかという問いを投げかけているこちらのレシピ。肉の使用をどう捉えていくべきかは、今後全ての料理人が向き合っていかなければいけません。廃棄されがちな茶殻に付加価値をつけたクリエイティブな視点も高く評価されました。サステナビリティに関心にない人にも広まる可能性が高い、食材のサステナビリティだけでなく、栄誉バランスも考えられた料理である点が良いと、審査員からもコメントが寄せられました。

渡邉元さん(東京山手調理師専門学校)

鹿肉のロースト

CO2排出量: 6.51kg-CO2e/1人前

近年、神奈川県内における鹿の数が増加傾向にあり、鹿の食事による植物の減少が問題とされて来ています。植物の減少が私たちに及ぼす被害は、CO2をO2に変換できず、CO2が増加することです。それらの被害を軽減させるために、現在は鹿の狩猟及び殺処分が行われています。
鹿をただ殺すだけではなく食材として活用すれば良いのではないかと思いました。
また、調理過程に排出されるCO2を抑えるために私は全加熱工程を電子オーブンを用いて調理しようと思いました。
最近規格外野菜と呼ばれる傷や形大きさなどが原因で出荷できずに廃棄される野菜が増えています。私が生まれ育った神奈川県で育った野菜を活用したいと思いました。

食の未来に向けた「問い」

CO2排出量を減らし、規格外野菜を活用した料理は作れるのか。

材料リスト

1人分

鹿肉 120g
パイ生地 2枚
長ネギ 1本
生クリーム 30g
ミニトマト 8個
ペコロス 1個
ししとう 2個
白ワイン 150g
エディブルフラワー

こしょう
カイエンペッパー
ナツメグ

調理手順

①長ネギを縦半分にし、2センチ幅で切る。
②①とペコロスとししとう、トマト1個は半分にし塩とオリーブオイルを塗って150℃のオーブンで20分加熱。
③鹿肉は整形し、白ワインと胡椒で臭みをとる。
④パイ生地を円状にくり抜く。
⑤加熱したねぎに生クリームを加え、ブレンダーでピューレ状に。
⑥残ったトマトは4等分し、塩をして180℃で5分加熱し、そこに鹿肉を整形した際に出た端材をミンチにして加え、白ワイン100g、カイエンペッパー、ナツメグ、塩を適量加え220℃のオーブンで15分加熱する。
⑦鹿肉に塩こしょうをして220℃で10分、パイ生地は220℃で13分焼く。
⑧盛り付ける。

審査員コメント

CO2排出量を減らすために、地元の生産者から規格外野菜を活用したというこちらのレシピは、生産側の課題をシンプルにお皿で表現しています。また、規格外野菜だけでなく、獣害鳥獣として殺処分されている鹿の肉を使用することで、ベターミートについての問いも投げかけており、網羅的な視点であることが評価されファイナリストに選出されました。

城田一基さん(KITCHEN MANE)

神奈川県産アフタヌーンティーセット 〜昆布茶、昆布アイス、昆布ジンジャークッキー〜

CO2排出量: 4.47kg-CO2e/1人前

水産資源と生態系の保全の中で、未利用魚はよく聞きますが
ウニやアワビなど藻食動物が海藻を食べ尽くし砂漠化してしまう「磯焼け」に目を向けました。
砂漠化してしまった海で昆布の養殖を行うことで、餌となるプランクトンを増やすことができ、生態系が循環を取り戻し、海の環境が豊かになります。
環境を保全するだけではなく、リジェネラティブな循環の仕組みを作れる
生昆布を使い、日本人に親しみある昆布茶に海外で親しみのある「アイス・クッキー」との掛け橋になるよう作りました。
また、小麦や茶葉も地産地消に拘り、神奈川県横須賀市で無農薬栽培された横須賀小麦
茶葉は、農薬不使用栽培「いしい茶園」さんの、やどりぎ水源林のお茶(お茶の木に負担のかかる二、三番茶をつまない茶葉)を使用しました。

食の未来に向けた「問い」

環境を守るだけではなく、再生する。リジェネラティブな循環の仕組み。

材料リスト

1人分

【昆布ペースト】
「A」
生昆布 50g
水 500g

【昆布茶】
「B」
昆布ペースト 20g
茶葉 0.5g
お湯 200g

【昆布アイス】
「C」
オーツミルク 265g
きび砂糖 22g
水飴 17g
米油 17g
塩 4g
昆布ペースト 50g

【茶葉ガラのチュイル】
「D」
小麦粉 10g
アーモンドプードル 10g
きび砂糖 20g

「E」
米油 15g
オーツミルク 10g
茶葉ガラ 5g

【昆布ジンジャークッキー】
「F」
「小麦粉 125g
ベーキングパウダー 2.5g
きび砂糖 35g
塩 4g 」

「G」 米油 40g

「H」
オーツミルク 22.5g
昆布ペースト 30g
すりおろし生姜(皮ごとすりおろす) 15g

【飾り】
「a」昆布茶
エディブルフラワー 0.5g
ミント 0.2g

「b」アイス
エディブルフラワー 0.2g

調理手順

【昆布ペースト】
1.Aをミキサーにかけペーストを作る

【昆布茶】
1.ポットにBを入れお茶を煮出す

【昆布アイス】
1.鍋にCを合わせ、重量の2割煮詰める
2.アイスメーカーで30分混ぜながら固める

【茶葉ガラのチュイル】
1.Eを混ぜ合わせ、乳化させる
2.1にDをふるい入れ粉っぽさがなくなるまで混ぜる
3.天板にシートを敷き、お好みのチュイルの形を作る
4.170℃のオーブンで8分焼く

【昆布ジンジャークッキー】
1.Fをふるい、Gを加えこすり合わせるように混ぜる
2.1にHを加え混ぜ、冷蔵庫で30分寝かせる
3.2を成形し、170℃のオーブンで20分焼く

【盛付け】
1.深めの器にアイスをのせ、チュイルを刺し飾りのbを添える
2.クッキーを別皿に盛る
3.ポットの昆布茶は、半分をアイスにかけアフォガードのように
残り半分は、食後のお茶として、ティーウォーマーで温める
4.ティーカップにaを入れ、お茶の香り付け

審査員コメント

環境負荷の軽減だけでなく、再生(リジェネラティブ)、までにも視野を広げ、まだあまり取り上げられていないウニやアワビなど藻食動物が海藻を食べ尽くし砂漠化してしまう「磯焼け」に目を向けたり、砂漠化してしまった海で昆布の養殖を行うことで、餌となるプランクトンを増やすことができ、生態系が循環を取り戻し、海の環境が豊かになるといった、具体的な解決策としての食材の利用を提案している点は素晴らしく、「変える力」「伝える力」が高く評価されました。無価値なものにスポットを当て、サイクルアップした点、それらをそのまま和のものとしてではなく、アフタヌーンティーという新しい提案を見出した点も良いとの審査員からの声が集まっています。

小鉢ひろかさん(社会派料理コンサルタント)

緑茶で食べる 玄米グラノーラ

CO2排出量: 0.28kg-CO2e/1人前

朝、輸入された原料のグラノーラとミルクを習慣にする人々を見て違和感を覚えました。簡易で健康を追い求めるあまり、私たちは大事な『歴史や文化』を消し去っていっているのではないだろうか、と。
私の祖父母は静岡県川根町でお茶農家をしていました。茶畑の緑が美しい大事な故郷は、高齢化と担い手不足により茶畑が荒れ果て、かつての美しさを失っててきています。これは産地の問題だけでなく、私たちが「緑茶を急須で飲む」文化を失い市場を衰退させているのも原因の一つです。ペットボトルでも抹茶味でもない日本の緑茶を残すために、伝統を無理に受け継ぐのではなく、持続可能に続く文化として時代に合わせて進化し続けてほしいと願いを込め、緑茶に合うグラノーラを組み立てました。小豆の和菓子感、玄米の香ばしさが緑茶の必然性を出し、冬に熱々の緑茶を入れて食べたい味に仕上げています。小麦の消費量が伸びる中、国産米の消費量向上に貢献したいと想い、米×緑茶×朝ごはんの新しい提案ができるよう努力しました。2030年も、川根町に美しい緑の光景が続くよう願いを込めて。

食の未来に向けた「問い」

グローバル化により衰退する日本文化。2030年も急須で緑茶を飲む習慣を残し、米の消費量を高めるにはどうしたらいいだろうか?

材料リスト

6人分

A玄米 150g
A玄米パフ 30g
ABのみかんの煮汁 48g
A大井川産しょうゆ 3g

B摘果みかん 小4個(200g)
Bしょうがの皮 5g
Bきび砂糖 30g
B水 80ml

C小豆(乾燥) 60g
C掛川産よこすかしろ(甘蔗糖) 66g
C川根温泉の塩 少々

D完熟をすぎたいちじく 3個

E芽の出たさつまいも 40g
E米油 適量

緑茶 6g
熱湯(80度)350ml

調理手順

①A玄米は一晩水に浸す。水を切り、鍋でごく弱火で15分全体が茶色に色づき、カリッと噛めるまで炒める。みかんの煮汁、しょうゆ、玄米パフ(玄米をポン菓子機で加圧したもの)を加えて味を馴染ませる。
②摘果みかんはよく洗い、7mm厚に切る。bの煮汁に入れて中火で
10分煮込み、そのまま一晩寝かせる。煮汁から取り出し、天日干しにする(目安6時間〜2日間)
③小豆は鍋に水を入れて弱火でシワが伸びるまで10分煮込む。途中でビックリ水をする。一度ゆでこぼし、新たらしい水で弱火で15分〜、ふっくら柔らかくなるまで煮込み、よこすかしろ、塩を加えて蓋をし、そのまま一晩蒸らす。豆を取り出して、水気がなくなるまで煮詰めて豆を戻し入れ、よく絡めて天日干しにする。
④いちじくはかわごと1/6カットにし、天日干しにする
⑤さつまいもは芽は取り除き、皮付きのまま5mmの角切りにする。油で揚げる。
⑥器に1、3、6を入れて混ぜ、2と5を飾る。緑茶に1回目は80度の熱湯を注ぎ数分蒸らして器にかける。

審査員コメント

米大国日本であるにもかかわらず、カーボンフットプリントの高い輸入した穀物を食べるようになった日本への警鐘を鳴らしたうえで、米の消費量を高めるにはどうしたらいいだろうか?という問いへの具体的な解決策として、玄米グラノーラのレシピを考案されました。

日本の文化や食生活を時代に合わせた新たなアプローチで進化させる提案が独創的で好評で、「続けられるか」「キッカケになるか」といった点からも、プロ・アマ関係なく「できそう」と思わせるレシピ、試してみたい、食べてみたい、というワクワク感も、サステナビリティのメッセージを伝えていく上で重要なトリガーになります。

レシピのCO2排出量測定

協賛

 

カーボンニュートラルの実現に向け、2030年までに「カーボン価値(良好なる炭素循環)を実感できる社会の実現」を目指す、一般社団法人サステナブル経営推進機構(以下「SuMPO」)の協賛のもと、LCA手法を用い、ファイナリストのレシピのCO2排出量を測定していただきました。

コンテストを通じて、人間の健康バロメータとして開発された食物カロリー同様、地球の健康バロメータとして「炭素(CO2の排出)」を一般生活者の生活の中で触れ、実感し、意識できる機会を提供します。

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